おじいさんと339 前編

♪お~おきなノッポの古時計

♪おじい~さんのもけい~(模型)

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てことで、今日は替え歌ではいってみました339です。

 

339が大学生の頃のハナシですが、

日本拳法の試合中に右ヒジを「ぐにゃっ」としてしまい、

「う~む、寝たら治るかしら?」

と思って寝たら、翌朝、右手に力が入らない状態でした。

「どうしよう。そうだ、病院に行こう」

と思い、電話帳で調べてみたら、

近所の小学校の近くに「整形外科」がありました。

「おっ、あるじゃん!」

つって、早速行って、受付して、しばらく待っていたのですが、全然呼ばれない。

 

「あれ?あの人339より後に受付した人じゃない?」

ってな感じで、結局、待合室にいた人が全員終わった後に、

「339さん、どーぞ」

と呼ばれ、診察室に入りました。

 

診察室には、

『ハイジの第1話のおじいさん』

くらい怖い顔をしたお医者さん(以下、おじいさん)が座っていたので、

「お願いしまーす」と言ったら、

怖い顔のおじいさんは、

「どうした?」と一言。

 

以下、おじいさんとのやりとり。

 

339「『日本拳法』という格闘技をやっているのですが、その試合中に…」

おじいさん「どうしたんだ?(怒)」

339「ん?えーっと、格闘技の試合で投げられそうになった時に…」

おじいさん「どうしたんだ?って聞いてるだろ!(怒)」

339「(あら?もっと簡潔に説明しろってか)…えっと…右ヒジが、痛いです」

おじいさん「そうか…どうして痛いんだ?」

339「えーっと、日本拳法という格闘技の試合中に…」

おじいさん「ふむふむ…そうか。お前は右利きか?」

339「あっ、はい。そうです」

おじいさん「よし、じゃあ、お前は字が書けないだろうから、オレが書くので質問に答えろよ」

339「はぁ」

 

と、住所やら生年月日やらなんやらを聞かれて、答えていたのですが、

 

おじいさん「お父さんの名前は?」

339「えっ?…グンキです。軍人の軍に…」

おじいさん「お父さんの生年月日は?」

339「昭和17年の…」

おじいさん「戦時中だからそんな名前つけたんだな、まったく(怒)…お母さんの名前は?」

339「さき子です。ひらがなのさきに…」

 

と、しばらく不毛な一問一答が続き、

 

おじいさん「よし、じゃあ、ヒジを見せてみろ」

 

と、ようやく、診察開始。

 

おじいさん「うーん、ふむふむ。よし、レントゲン撮るか?」

339「えっ?あっ、じゃ、お願いします」

おじいさん「よし、こっち来い」

 

と言って、診察室を出て、謎の扉を開けると、

薄暗い部屋の中に、部屋いっぱいのおっきな機械(古時計じゃないよ)がありました。

 

おじいさん「カチャカチャ、ガタガタ、ゴトゴト…」

339「さっきからなにやってんだ?……も、もしかしてこのおっきな機械でレントゲン撮るの?」

おじいさん「ちょっと、オレこっち持つから、お前はそっち持て」

339「あぁ、はい。(右手に力が入らないんですけど…)」

おじいさん「いーか?せーの、よいしょ。よし、そこに右手を置け。いーか?撮るぞ、ガッチャン」

 

と、レントゲン機の設営を手伝わされつつ、撮影終了。

 

おじいさん「よし、また、こっちだ」

 

と言って、診察室に戻り、

339の右ヒジに濡れたガーゼをあて、包帯でくるくる巻いて、

 

おじいさん「よし、じゃ、また××日(数日後)に来いよ」

339「あっ、はい、わかりました」

おじいさん「ん、まーあれだ。右ヒジは…お前が生きてるうちには治るよ(ニヤリ)」

と、上手くも、面白くもない、名言っぽいことを言うので、

 

339「はぁ、だと嬉しいです」

 

と言って、ようやく診察終了。

 

病院を出た339は、空を見上げて、

「はー、偏屈なじーさんだったな」

と、心のなかで思い、家に帰りました。

 

家に着くと、母:さき子が、

「病院やってた?結構遅かったけど、混んでたの?」

と聞くので、

「まー、混んでたっちゃあ、混んでたけど」

と、339。

 

その日の晩御飯、左手で箸を持ってご飯を食べてる339を見て、父:グンキが、

「なんだ、怪我したのか?」

と聞くので、

「うん、ちょっとねー。今日、O小学校の前にあるN整形外科行って、診てもらった」

と言ったら、

 

グンキ「おー、あそこ行ったのか?オレも若い頃行ったぞ。20代の頃かな?」

339「えっ?」

グンキ「偏屈なじーさんなんだよな!あのじーさん」

339「なにぃ?お父さんが20代の頃…?もう既にじーさんだったの…?」

 

てことで、親子二代で、同じおじいさんに、診てもらうことになったわけですが、

 

この偏屈なおじいさんとのやりとりは…後編に続く。